リナルド・ヘンデル・私を泣かせてくださいはやっぱり名曲

北区王子にある北とぴあでヘンデルのオペラ「リナルド」を見てきました。

「私を泣かせてください」というアリアが入っているのがこのオペラ。

このアリアは超がつくほど有名ですが、オペラはあまり上演されないので今回生で見るのは初めてです。

バロックオペラだなあと思った

思ったより人の入りは多かった気がします。

オペラにしては料金は安いのに立派なパンフレットがもらえてありがたいです。

ちゃんと大きく写真も載っていて見やすいです。

リナルドはかなりマイナーな方のオペラだと思うのですがこういう時ってなぜか男性の姿が目立ちます。

マニアは男性が多い?

バロックオペラをヴェルディとかプッチーニと比べてはいけないとは思いつつも

同じオペラでもずいぶん違うなあとつい思ってしまいます。

っていうかヴェリズモオペラとかブリテンのオペラなんかもまた違うわけだし

実はオペラと一言にいうけどすごくいろいろあるっていうことは意外に知られていないんじゃないかな。

バロックオペラは最初に見るにはちょっと退屈かもしれないけど、いろいろ見た後に見るとなんか違ってておもしろいんですよね。

リナルドはヘンデルの作曲で、それだけ聞いただけでも高尚に感じちゃう人も多いかも。

実際パンフレットとか説明を見ても結構学術的で難しいことが書いてあるんですよね。

でも正直音楽家でもない私から見るとやっぱり一番気になるのはどんなストーリーのオペラかなということ。

リナルドってエルサレムとか十字軍といった争いが背景にあるんですけど

メインはそこじゃなくて好きだ嫌いだの恋愛もの

しかも敵なのに、きれいな顔をしているというだけで、あっという間に好きになっちゃって言い寄るところは「軽すぎる!」としか言いようがない(笑)

正直言ってしょうもないストーリーだなあって思うんですけど、どうしてオペラって難しい世界になっちゃったんだろうって、今回リナルドを見ながら考えちゃいました。

このシーン、もっと笑っちゃっていいのかなとかね。

まあそれはさておき私にとってリナルドが見られたことはラッキーでした。

感想を一言でいうならバロックオペラってロマン派オペラとは全く違うし、モンテヴェルディの頃のオペラとも違っていて、やっぱりその中間なんだなと感じました。

リナルド演出

今回はセミステージの舞台。

同じ場所で1年前にはウリッセの帰還を見たと思います。

最初出てきてのはパントマイムの人かなと思ったらそうでもなかったようで

そのあと薄い膜越しに管弦楽が見えてきたのですが額縁のような物に入っていたので

なんとなくオーケストラのミニチュアを見ているような感覚になりました。

セミステージだから特にセットはないけど、あれだけ演技をしてくれるとやはり完全な演奏会形式より楽しいものです。特にバロックだから、動いてくれないと寝てしまうかも(笑)

というか、バイオリンとか楽器の人たちとちょいちょい絡みながら歌ったりしていたんですけど

あれっておもしろいですよね。

普段はオーケストラピットに入っているような人たちってどんな感じで演奏しているんだろうとか

舞台の方はすごく気になるものなのかな、とか時々思うんですよね。

演奏している人も参加するってなんか私は好きですね。

そうそう3幕だったかで後ろの幕(扉)が左右に徐々に開いていったのでいったい何が出てくるんだろうって思ったら「あれ?電気」と。明るさを出すために開けたようでした(ガクッ)。

 

さて、それにしてもバロック物ってどうして白い衣装が多いのかと以前から思っていたんですよね。

今日も全体に白い衣装が多くて、しかも女性が→男性役をやり、男性が→女性声をだすから最初は男女の見極めからはいります。

最初に出てきたゴッフレートは総大将という勇ましい役だけど、今日は小柄な女性が演じていたので

うーん女性かな?男性かな?と。

ヒゲを書いていたのはわかりやすくするためなんでしょうね。

 

今回は楽器もすごく目立っていました。

小さなリコーダーのような笛。歌と笛との掛け合いもあって

ランメルモールのルチアのフルートとの掛け合いとは全然違うけど、こっちもよかった。

というかこっちの方が時代は古いから結構こういう楽器との掛け合いってバロックの時からあったのかな。

あと、アルミーダが演奏している人に触ったりキスしたりしてましたけど、ちょっと嬉しそうなのが見えて微笑ましかったです。

とはいえ第一幕はちょっと長いし、正直少し退屈‥。眠くなっちゃいました。

こんなにアリアは必要なのかななどといけないことを思ってしまったり‥。

でもバロックオペラってだいたいそういう物かもしれなくて、2幕からちょっと動きが出てきておもしろくなってきて盛り上がっていくっていうのは

どうも共通しているような気がします。

2幕は海のシーンで船も出てきたし(最初の音はあれは海の音のつもりだった?)

3幕はちょっと勇ましい音楽もあり、最後は合唱でめでたしめでたしというハッピーエンド。

おそらくもっと豪華なオペラにもできるんでしょうけど、今回の料金でそれを望んだらバチがあたります。

十分楽しめました。

 

歌手について

歌手については全体に感じたのは声が小さめだったということ。

会場のせいなのかもしれませんが、バロックにしてはちょっと聞き取りにくい人が多いなという感が否めなかった気がします。

あと、今回はカウンターテナーが3人でていたんですね。

頭巾をかぶった使者の人もカウンターテナーだったのは申し訳ないけど気がつきませんでした。そんなに声高かったかなあ。

主役のリナルドを歌ったのはクリント・ファン・デア・リンデというカウンターテナー。

カウンターテナーとあってバロックにたくさん出演している方みたいです。

技術はやはり慣れているなと、あと丁寧に歌う人という印象でした。

恋人のアルミレーナを歌ったのはフランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリというかわいい感じのソプラノ。やはり古楽系の人みたい。

私を泣かせてくださいはやはり名曲ですね。オペラの中で聞くのはまた格別。

アルミーダを歌ったのは湯川亜也子さん。この人は昨年のウリッセの帰還にも出ていてとても印象的でしたが今回も拍手拍手!

とても美声が響いていました。

そもそもアルミーダっていう役は、もともとの話を見るとアルミレーナよりもこっちがメインじゃないの?っていうくらいよく登場するキャラクターみたいなんですよね。

今回は清純なアルミレーナより魔女のアルミーダの方が目立ってましたけど、そもそもこっちの方が有名なキャラだからいいのかもと思ってみてました。

アルガンテを演じたのはフルヴィオ・ベッティーニという人。この人は前にもウリッセの帰還で大食漢のイーロで出ていた人だと思いますが、あの時も今回もお人好し感が出ていて、ほんわかした雰囲気ですね。

今回総督の弟役で中嶋俊晴さんというカウンターテナーの方も出ていました。

舞台姿が印象的なので「あ、前にも見た人」と思ったらやはりウリッセにも出ていらっしゃいました。

声がきれいでした。

というわけで、あまり見ていなかったバロックも徐々に見ることができて私の中では嬉しい限り。

先日みたスカルラッティのオペラ(貞節の勝利)もすごくよかったし、最近バロックのおもしろさがじわじわきてます。

パンフレットの一番後ろに来年はリュリのオペラを上演するって書いてあったので

リュリ!?と俄然嬉しくなりました。来年も行かなくちゃ。

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