今回はオペラ・ガラコンサートについてです。
オペラの魅力の一つは美しいアリア。
そんなアリアをまとめて聴くことができるのが
オペラ・ガラコンサートです。
そのやり方は、一人で歌う形式、数人で歌う形式、ピアノ伴奏で歌う形式やオーケストラがいる形式など
いろいろです。
オペラ・ガラコンサートの魅力
オペラの中には
悲しみや、喜び、あるいは、狂乱の様子などを
歌手が叙情的に歌うアリアと呼ばれる歌があります。
オペラの聴きどころとも言えます。
歌い手によって皆、声が違いますし、歌い方や、表現も異なるので、
どんな風に歌うのかな、というのはオペラを聴く側の大きな楽しみなんですね。
有名なオペラにはたいてい、有名なアリアが数個ありますが、
いろんなオペラの、有名なアリアばかりを聴きたいというときには、ガラコンサートがお勧めです。
オペラ・ガラコンサートには好きなアリアを聴ける魅力と、
知らなかったけど、聞いてみたら良かったという発見がありますね。
また、一人のオペラ歌手がずっと歌うガラコンサートもありますが、
数人のオペラ歌手が出ている場合、あるいは大勢のオペラ歌手が出ている場合もあります。
ガラコンサートに行くと
あ、この人の声いいなあ、という出会いが必ずありますし、
オペラを見に行く時にガラコンサートで聞いた、知っている歌手がいると嬉しいものです。
ガラコンサートは一度に多くの歌手の方の声が聞けますから。
オペラ・ガラコンサートは、オペラファンはもちろんのこと、
オペラが初めての人や
オペラに興味を持ち始めた人には、特に魅力があるので、お勧めですね。
オペラ・ガラコンサートの形式
オペラ・ガラコンサートもいろんな形式があります。
- 単独(一人)の歌手のガラコンサート形式
- 複数の歌手のガラコンサート形式
- 他の楽器奏者とオペラ歌手の共演の形式
単独(一人)の歌手のガラコンサート形式
単独でオペラのガラコンサートを行う歌手は、
かなり知名度が高く、ファンが多い歌手です。
そうでないと、お客さんが集まりませんから‥。
単独の場合、通常はピアノに合わせてアリアを歌うという形式が多いと思います。
でも超有名な歌手の場合は、オーケストラと一緒に、という形式があるんですね。
声をじっくり聴きたい時はピアノもいいけど、
やはりオーケストラが入るのは、華やかで魅力的です。
最近だと、テノールのヨナス・カウフマンがそうでした。
ヨナス・カウフマンというだけでそこそこ高いチケットになるのですが、
オーケストラをつけると、さらに値段は高騰します。
それでも、集客が見込めるくらい人気があるということですね。
少し前に、エディタ・グルベローヴァというソプラノ歌手も
も同様にオーケストラに合わせてアリアを歌っていました。
また、3大テノールの一人、ホセ・カレーラスはピアノとの共演ですが、
根強い固定ファンがたくさんいるようです。
SS席で35,000円というのは、単独で、ピアノとのコンサートの中でもトップクラスではないかと思います。
さすがですね。
オペラ歌手の中には歌曲を好む歌手もいて、ガラコンサートにオペラアリアだけでなく、
歌曲も入れたり、することがありますね。
ちょっと余談ですが、フィッシャー・ディスカウという有名なバリトン歌手は、
オペラで活躍するとともに
シューベルトの歌曲にも力をいれていて、録音も多く残しています。
ディスカウ節が大好き、という人も多かったですね。
単独のオペラ・ガラコンサートは、どちらかというと、ソプラノやテノールが多いんですね。
ソプラノとテノールは主役とか華やかな役柄が多く、有名なアリアも多数ありますからだと思います。
でもバリトンやメゾソプラノも実はたくさん美しいアリアがあります。
最近藤村美穂子さんというメゾソプラノの方のコンサートがよく開催されていますが
彼女はドイツのバイロイト音楽祭で日本人としてはじめて
ワーグナーの指輪のフリッカという役を歌った人です。
バイロイトの音楽祭に選ばれるということは、すごいことなので、ちょっと驚きのニュースでした。
メゾソプラノには
素晴らしいアリアがたくさんあるんですよね。
私はどちらかというと、オペラを通してアリアを聴きたい方なので、
最近はあまりオペラ・ガラコンサートには行かなくなりましたが
もし行くならメゾソプラノかなと、思いますね。
低めの女性声も好きなんですよね。
複数の歌手のガラコンサート形式
複数人でやるオペラ・ガラコンサート形式は、もっとも多く開催されている形式じゃないかと思います。
ポピュラーなのは、NHKのニューイヤーコンサートではないでしょうか。
ニューイヤーコンサートと名がつくコンサートは、各地でたくさん開催されていると思いますが、
NHKのニューイヤーコンサートはテレビでも放送しているので、有名ですよね。
日本のトップクラスのオペラ歌手が勢揃いする賑やかなコンサートです。
歌手も
- ソプラノ
- メゾソプラノ
- アルト
- テノール
- バリトン
- バス
が勢揃いして、有名どころのオペラアリアをたくさん歌ってくれるので、楽しいです。
NHKのニューイヤーコンサートはオーケストラが一緒に演奏していますが、
複数人でやるオペラ・ガラコンサート形式の場合も、
ピアノだけの時と、オーケストラがつく時がありますね。
歌手の人数も2人だけとか3〜4人など、コンサートによりまちまちです。
複数でやる時の特徴は、二重唱や三重唱のアリアも入ることでしょうか。
オペラのアリアには美しい二重唱がたくさんありますから、それが聴けるのは魅力ですね。
ソプラノとメゾソプラノの女性二人の二重唱とか
ソプラノとテノールの男女の二重唱、
テノールとバリトンの男性二人の二重唱など
複数の人がいると重唱が聴けちゃうのは、嬉しい限り。
三重唱、四重唱となるに従い、アリアは減りますが、
リヒャルト・シュトラウスのバラの騎士の三重唱や、
ヴェルディのリゴレットの四重唱なんかが聞けたらますます楽しいですねー。
他の楽器奏者とオペラ歌手の共演によるガラコンサート
オペラ・ガラコンサートの中には、歌手だけではなく、他の楽器が一緒という時もあります。
バイオリンとか、オーボエとか、サックスとか、いろいろです。
それにプラス必ずピアノがあったり、またはオーケストラがあったりですね。
よくあるのは、オーケストラが、有名な小曲をたくさんやるようなガラコンサートです。
そこにちょっとオペラのアリアも入れることがありますね。
オーケストラだけより、歌もちょこっと入ると、より華やぎますよね。
オペラ歌手は衣装も華やかなので、黒服のオーケストラだけより、なんとなく楽しい雰囲気になるものです。
クリスマスコンサートなんかも、このようなガラコンサート形式が多いですね。
中には司会者がいる時もあります。
子供向けのコンサートや、ファミリー向けのコンサートに多いですね。
司会者が曲の説明をしてくれるので、わかりやすいです。
日本は音楽教育はあまり盛んな方では無いと思いますので、
こういうわかりやすいコンサートから入って、オペラの魅力も感じてもらえるといいですね。
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