フランスの古いオペラ
カサンドラ(Cassandra)は日本にはまだほぼ知られていないオペラの一つです。
作曲は
・トゥーサンベルタン ド・ラ・ドゥエ
・フランソワ ブヴァール
の二人。
そして台本はラグランジュ・シャンセルという人。
ラグランジュって地名かと思っていたら昔の名前でした、名前が元なのかな。
オペラの初演は1706年。場所はパリオペラ座です。とっても古いですね。
パリオペラ座といっても現在のガルニエ宮ができたのは19世紀のことなのでこちらはそれより前のものです。
時代はルイ14世の頃で正式な名称はアカデミー・ロワイヤル・ド・ムジーク。
王立アカデミー音楽場っていうところですかね。
ジャン・バティスタ・リュリがフランスで活躍していましたが、1687年には亡くなっていてこのオペラはそれより後のこと。
この頃のフランスオペラ事情はよくわかりませんが、実はたくさんのオペラが作られていたのかも。
カサンドラのお話はアイスキュロスの悲劇「オレスティア」からとっていてトロイ戦争のお話でアガメムノンとかクリテムネストラなどが出てくるところです。
カサンドラはトロイアの王女の名前。
カサンドラはアポロンに愛されて予知能力を持つようになったのですが、その後アポロンの怒りをかったため
彼女の予言は信用されなくなってしまいます。トロイの木馬のことも彼女は危険を予知していたのです。
そして最終的にはクリテムネストラに殺されてしまうというかわいそうな王女。
この手のオペラは昔は多かったと思うのですが、時代が古いのと日本には馴染みにくい内容なのでほとんど入ってこないですね。
でもご当地フランスでは結構上演しているのかも。
オペラの歴史は古くておもしろいです。
下はフランス ニースの劇場です。
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